シアトル留学の基本情報とメリット・デメリット完全ガイド


アメリカ西海岸のワシントン州に位置するシアトルは、自然と街が融合する美しい都市です。そんなシアトルは日本からアクセスしやすく、日本人が暮らしやすい環境が整っています。今回は、シアトルに留学する上で参考になるシアトルの基本情報、シアトルに留学するメリットとデメリット、シアトル留学に向いている人、費用目安や滞在方法、人気の語学学校やカレッジ・大学の情報まで様々な内容を網羅していきます。

シアトルの基本情報

シアトルの面積と人口

シアトルはアメリカ本土の北西部に位置するワシントン州最大都市であり、その面積は83.78平方マイル(約124.8キロメートル)です。シアトルの人口は約73万人で、全米で18位にランクインしています(2021年)。シアトルは、過去約10年で人口が10万人以上増えていて、都市発展や開発が非常に進んでいます。人口の半数以上が白人ですが、ワシントン州の中では少数民族の割合が高い方で人種の多様化が進んでいます。

シアトルの地区・エリア情報

シアトルには10のメインエリアがあります。ダウンタウン、センター、バラード、キャピトル・ヒルなどのエリアは、商業やレストラン、娯楽施設などが栄えていて、観光客に人気があります。中心部から少し離れたグリーン・レイクやベルビューエリアは自然の豊かさが特徴的です。南部のソド・ジョージタウンは工業地帯、西のマグノリア・クィーンアンは住宅街、北部のフリーモントは文化的なエリア、北東部のユニバーシティ・ディストリクトは学生の街となっています。

シアトルの物価

シアトルの物価は全米で高い方に位置付けられています。シアトルはアメリカの75都市の中で物価の高い都市ランキングで2020年にトップ10に入っています。生活費はもちろんですが、家賃が高騰していて、中心街のスタジオ(1ルーム)は月20万円以上するところが多いです。シアトルは、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコなどと比べると物価は低めですが、それでもアメリカでは物価が高いことで知られています。

シアトルの気候

シアトルは北海道よりも北に位置しているため寒い印象を持つかもしれませんが、意外と温暖な気候です。夏から秋初旬は平均最高気温が22〜24度で快適に過ごせます。冬になると寒くなりますがそれでも12月の平均気温は5度から9度ほどで、東京の12月の平均気温9度より少し下回る程度です。湿気があまりないことや夜と日中の寒暖差が大きいことなどもシアトルの気候の特徴です。

日本からシアトルへの移動

日本からシアトルへは、複数の航空会社が直行便も含めて運行しています。日本航空、全日空、ユナイテッド航空、デルタ航空、アメリカン航空などが東京からシアトル・タコマ国際空港への直行便を運行していて、約9時間半弱の飛行時間を要します。他にも乗り継ぎ便を利用することもできます。空港からシアトルの街への移動は電車、地下鉄、バスなどがあります。

シアトル留学のメリット5選

1. 美しい自然を感じながら生活できる!

シアトルの特徴の1つである美しい自然は、自然を感じながら生活したい人にとって理想的な環境です。国立公園や州立公園が豊富で、アウトドアアクティビティを満喫できることはもちろん、都市部周辺でも木々や花々の景色を楽しめます。海もあるためビーチにもアクセスでき、あらゆる自然に触れられるのがシアトルの大きなメリットです。

2. 日本からアクセスしやすいアメリカの都市!

シアトルはアメリカの北西部に位置しているため、他のアメリカの都市と比べて日本からのアクセスが良いのが特徴です。東京からシアトルへの渡航時間は西海岸エリアで人気の留学先の中でも短く、一時帰国などもしやすいのが嬉しいポイントです。直行便の豊富さや日系航空会社の利用などアクセスの良さがメリットです。

3. 日本人が暮らしやすい環境!

シアトルは昔、多くの日本人が移住してきた歴史があり、日本人の割合が多いアメリカの都市の1つです。街には日本街があり、日系スーパーや日本食レストランなども充実しています。日本人コミュニティも確立されているため、困った時にも日本語でサポートを得られやすく、日本人として安心感のある街です。

4. 世界的な大企業が連なる環境に留学できる!

シアトルは、MicrosoftやAmazon、スターバックスなど世界的な大企業が連なる都市でもあります。経済が非常に発展していて、起業に向いている都市でもあります。そのため革新的な環境で留学生活が送れ、企業の従業員による講演会やインターンシップなどの機会に恵まれています。将来、企業や革新的な会社で働きたい人に最適な留学都市です。

5. 暑すぎず寒すぎない過ごしやすい気候!

温暖な気候もシアトルが留学先として選ばれる人気の理由の1つです。夏は特にカラッとした空気でちょうど良い気温で過ごせるため、蒸し蒸しとした暑さが苦手な人にはぴったりな環境です。冬も氷点下の気温は年間で二週間ほどしかなく、極端に寒くなるというわけでもありません。都市部で雪が降ることもあまりないため、暮らしやすい気候もメリットです。

シアトル留学のデメリット3選

1. 冬の期間は気候の影響で憂鬱になりやすい

シアトルはアメリカの大都市の中でも、冬に憂鬱になりやすい都市として知られています。シアトルは、冬に感情的にネガティブになる成人の割合がアメリカ15の大都市の中で一番高く、2023年には45%の成人が記録されています。冬は降水量が高く、気温が低くなるため、天気の影響に敏感な人は夏の留学を考えた方が良いでしょう。

2. アメリカの中でも物価が高め

シアトルは大都市であるが故に、物価が高い点がネックになります。アメリカの大都市への留学は費用が嵩む傾向がありますが、シアトルもその都市の1つです。生活費や家賃の上昇率が高いため、出費をできるだけ抑えたい人は滞在方法や滞在エリア、食事の仕方を工夫する必要があります。

3. 山火事が多い

シアトルは湿気が少ないとご紹介しましたが、特に夏は雨が降らず空気が乾く傾向があります。そのため乾燥した夏に山火事が起こることもよくあります。住宅街が焼ける被害は稀ですが、空気に影響が出るため曇った空や煙たい空気で街が覆われることも少なくありません。そのため。空気の変化に敏感な人や呼吸器系に問題がある人は注意する必要があります。

シアトル留学はこんな方におすすめ

アメリカの中でも特にシアトル留学が向いている人は、留学初心者や大企業の雰囲気や刺激を感じたい人、美しい自然へのアクセスのしやすさを求める人、留学中も日本文化や日本食を求める人、夏に快適な気候環境で生活したい人、日本へのアクセスのしやすさを求める人、冬の気候の変化や山火事による空気の変化に敏感ではない人、物価の高さに対応できるまたは工夫できる人などが挙げられます。

シアトルでの滞在方法

ホームステイ

ホームステイは、現地の家族の家に住み込みで暮らす滞在方法で、人気がある滞在方法です。ホームステイでは、アメリカのリアルな文化や価値観を感じることができ、英語環境に身を置いて生活できるメリットがあります。一日2食付きのホームステイもあるため、食事の手間を省きたい人にとっても魅力的な滞在方法です。ルームメイトと同室または個室など様々なスタイルがあり、留学エージェントや学校を通して滞在先を探すのが一般的です。

シェアハウス

シアトル留学中に、シェアハウスを滞在先として選ぶこともできます。シェアハウスの場合、現地のアメリカ人や他の留学生とアパートや一軒家に一緒に住み、キッチンやリビング、洗濯機などを共有して暮らします。シェアハウスは、様々なバックグランドを持った人と出会うことができ、自炊をしやすいのが特徴です。留学中に出会った人やコミュニティを通して部屋を探すことができる他、オンラインでシアトルエリアのシェアハウス情報を得て、応募することもできます。

一人暮らし

留学中に一人暮らしをするという選択肢もあります。シアトルで一人暮らしをする場合、基本的にアパートのワンルームを借りるのが一般的ですが、家賃がホームステイやシェアハウスと比べて高い傾向があります。また、留学生がアメリカでアパートを借りるのには様々な手続きが必要で、日本の所得証明など他の2つの滞在方法と比べて手間がかかるのが特徴です。しかし、一人暮らしは、プライバシーを維持でき生活の自由が広がるため、一人の時間を大切にしたい人には最適な滞在方法です。

シアトル留学の費用目安

語学留学

シアトルの語学留学費用目安は、1ヶ月で77万円、一年間で680万円ほどです。この費用には、航空券代、学費、滞在費、食費、お小遣い、通信費、海外旅行保険、ビザ関連費、学校手続き費用、娯楽費、雑費などが含まれています。語学留学はカレッジや大学留学と比べて、留学時期や期間をカスタマイズしやすいため、留学費用も時期や期間によって多少の差が出てきます。

カレッジ留学

シアトルにある二年制のカレッジに留学する場合、一学期(約3ヶ月)のみで約90万円、一年間(3学期)で270万円ほどが費用目安となります。これらの費用は、学費、学校手数料、滞在費、食費、教材費、カレッジ指定保険費、交通費、雑費などが含まれます。カレッジは四年制大学と比べて学費が安い特徴があります。郊外のカレッジに留学する場合、生活費を安く抑えられますが、中心部のカレッジの場合、出費が増える傾向があります。

大学留学

シアトルの四年制大学に留学した場合、年間800万円程の費用がかかります。州立大学か私立大学かによって学費が大きく異なりますが、上記は州立大学であるワシントン大学に通った場合の費用となっています。私立大学となるとより高い学費がかかります。上記の費用には、学費、滞在費、食費、生活費、教材費、ビザ代、渡航費、海外留学保険代、娯楽費などが含まれています。

アメリカでの留学費用目安を解説!物価や節約術までまるわかり

シアトルで人気の語学学校

Kaplan シアトル校


Kaplan シアトル校は、シアトルダウンタウンの海外沿いに位置する語学学校です。短期留学から長期留学に対応した豊富なプログラムが揃っていて、生徒数が約400人と大規模な語学学校です。カレッジや大学入学に強く、Kaplanの修了証書を使えばTOEFLなどの英語能力試験のスコアなしで大学進学を実現できます。交通機関が発達しているため移動に便利な立地でシティライフを楽しめて、都会と自然が融合した景色を学校から見渡せるのも魅力です。

Kaplan International(シアトル ダウンタウン校)

シアトルで人気のカレッジ/大学3選

シアトルセントラルカレッジ


シアトルセントラルカレッジは、ダウンタウンから徒歩15分の場所にあるコミュニティカレッジです。こちらの学校は正規留学、短期留学、キャリア教育、高校修了証明を求める学生に最適なカレッジです。大学編入サポートも充実していて州内外の大学への編入実績があります。ダウンタウンへのアクセスが良く、都会の便利な生活を満喫できます。留学生が申請できる奨学金があり、留学生が滞在できる学生寮も備えている留学生に嬉しい環境が整っています。

Seattle Central College(シアトルセントラルカレッジ)

ベルビューカレッジ


ベルビューカレッジは、シアトル郊外の自然豊かなベルビューにある単科大学です。こちらの学校では准学士号と学士号両方を取得することが可能で、同じ学校でOPTを2回利用できます。大学編入を目指す学生が多く、ワシントン大学や州外の名門校への編入実績もあります。自然に囲まれた美しいキャンパスが特徴的です。シアトルまでは車で15分ほどなので、郊外の落ち着いた環境に留学しながら、都市へも簡単アクセスできる魅力的なカレッジです。

Bellevue College(ベルヴュー・カレッジ)

ワシントン大学


ワシントン大学は、シアトルにある研究型総合大学です。こちらの大学では最初の二年間は専攻を決めずに、色々な学問に触れることができます。学習サポートに定評がある他、研究分野が充実しているため、研究に没頭したい人に嬉しい環境が整っています。キャンパスには公共利用可能な図書館、ジム、病院などがあり、大学生だけでなく現地の人を見かけることもしばしばあります。多様性を感じられる大学で、留学生の受け入れにも積極なのも特徴です。

University of Washington

まとめ

西海岸で日本からのアクセスが良く、都会と自然を感じられる環境で勉強に集中したい人にシアトルはぴったりな留学先です。自分に合った留学スタイルや時期などを見つけてみてください。

酒井大輔

大学時代にアメリカ/カナダをバスで横断。ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトル、ワシントン、ニューヨークなど様々な都市を3か月かけて巡りました。カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の付属語学学校に通った後、MBAに進学。家族と2年間サンディエゴで暮らしました。

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