アメリカのコミュニティカレッジの出願から卒業までにかかる費用


アメリカのコミュニティカレッジに海外留学をしてみたいけれど、学校を卒業までにどれくらいの費用が必要になるのかわからなくて、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。ここではそのような人のために、アメリカのコミュニティカレッジに留学するために必要となる費用について詳しくご紹介します。結論としては、出願費用なども含めた年間費用は238万円~431万円です。2年間留学した場合は、476~862万円となります。 

内訳を下記の表にまとめました。項目ごとの詳細は表のリンクをクリックしてご覧ください。

合計238~431万円/年

項目費用
出願費用0.5万円
出願費用学生ビザとSEVIS6万円
授業料120~150万円/年
施設利用費など5~8万円/年
教材費11~17万円/年
保険料13~22万円/年
学生寮55~110万円/年
ホームステイおよびシェアハウス77~198万円/年
生活費20万円/年
日本からの飛行機7~9万円

コミュニティカレッジに出願するための費用:0.5万円

日本人がアメリカのコミュニティカレッジに留学する場合には、さまざまな費用が必要になります。留学をするためにまず必要となるのは、入学をしたいコミュニティカレッジに出願するための費用です。日本の大学や短大に入学する時と同じように、出願のための費用が必要になります。

 

出願料を支払わなければいけないのは、入学を希望するコミュニティカレッジに出願のための書類を提出する時です。出願料はコミュニティカレッジによってそれぞれ違いがあり、低額の料金が設定されている学校もあれば、他の学校よりも高めの料金になっている学校もあります。

 

アメリカのコミュニティカレッジに入学する時に必要な出願料は、30ドルから50ドル程度が平均的な価格です。これは日本円に換算すると3,000円から6,000円程度の料金になります。

 

アメリカのコミュニティカレッジの出願料が日本のものと大きく違っているのは、1つの学校で複数の学部に応募する場合でも、1回だけ出願料を支払えば良いようになっていることです。

 

日本の大学の場合には、同じ学校でも別の学部に応募する場合には、費用も別々に必要となるので、アメリカのコミュニティカレッジの方が、日本よりもお金をかけずに出願ができます。

学生ビザとSEVIS:6万円

アメリカのコミュニティカレッジに出願をして入学を許可された場合には、アメリカで勉強でするために必要なビザを取得する必要があります。日本の学生がアメリカのコミュニティカレッジで勉強をするために必要となるのは、F-1というビザです。

 

F-1ビザは学生のための専用のビザで、職業訓練のためのプラグラムをアメリカで受講したい場合には、M-1ビザという別の種類のビザが必要になります。

 

ビザを申請するのは日本国内にあるアメリカ合衆国の大使館です。ビザを申請するためには各種の書類の提出が必要になり、大使館のスタッフと面接をする必要もあります。

 

大使館でビザを申請するために必要となる料金は160ドルで、日本円で支払いをおこないます。日本円に換算するためのレートは大使館のレートが使用されます。1ドル110円の為替レートならば、日本円で17,600円の申請料になります。

 

なお、大使館でビザを発行してもらうためには、事前にSEVISの費用を支払う必要もあります。SEVISとはF-1やM-1のビザで留学をする人を管理するために必要となるシステムのことです。SEVISの費用は350ドルで、1ドル110円の為替レートの場合、38,500円になります。

アメリカビザ SEVIS(セビス)について

コミュニティカレッジの授業料:120~150万円/年

アメリカのコミュニティカレッジに留学するために必ず必要になるのは、コミュニティカレッジに支払う各種の学費です。支払いが必要な学費の中でも、特に費用が高額になるのが授業料です。授業料は入学するコミュニティカレッジによってそれぞれ違いがありますが、一般的にアメリカの4年制大学の授業料よりも大幅に安くなっています。

4年制大学の半額程度の料金で授業を受けられるようなコミュニティカレッジもあり、留学のための予算が限られている人も勉強がしやすい学校です。

 

アメリカのコミュニティカレッジで1年間勉強するために必要となる授業料は、平均して8,000~10,000ドル程度です。1ドル150円の時ならば、日本円で1年間あたり120~150万円程度の費用になります。

 

アメリカの4年制大学の学費は、州立大学でも平均で年間24,000ドル程度になるので、コミュニティカレッジの学費の安さは非常に魅力があります。アメリカのコミュニティカレッジの学費が少ないのは、もともと地域住民の教育のために設置された公立の学校であるからです。

アメリカのコミュニティカレッジは安い?大学との学費の違い

コミュニティカレッジの施設利用費など:5~8万円/年

コミュニティカレッジで勉強をするために支払いが必要になることがあるのが、施設利用費です。施設をするための費用は全てのコミュニティカレッジで支払いが必要であるわけではなく、こうした費用の支払いが必要のないコミュニティカレッジもあります。

 

授業料の中に施設利用費が含まれていることもあり、その場合には授業料は通常よりも高めになっています。施設利用費が授業料とは別に請求される場合、1年間あたり500ドルから600ドル程度の支払いが必要になります。日本円に換算すると55,000円から66,000円程度の料金です。

 

入学する学校によっては、通常の施設利用料ではなくて、キャンパス内の医療施設利用料が必要になります。こうした費用はコミュニティカレッジにより大きな違いがある場合もありますが、1年間あたり40ドルから50ドル程度の費用で利用できるコミュニティカレッジもあります。

 

コミュニティカレッジによっては生徒会費の支払いが必要になる場合もあり、生徒会費はそれほど高額でない場合が多いです。1年間あたり40ドル程度の料金が一般的なので、それほど学生の負担にはなりません。

コミュニティカレッジの教材費:11~17万円/年

コミュニティカレッジで勉強をするためには、授業料だけでなく教材費も別途支払う必要があります。教材費は選択するコースによって大きく料金が異なることがあり、1年間あたり少額の教材費だけで勉強できるコースもあれば、高めの教材費が必要になるコースもあります。

 

教材費が少額であることが多いのは、テキストブックのみを使用して授業をおこなうタイプのコースです。このタイプのコースの場合には、教材費として必要なのはテキストの購入代金だけなので、あまり高額な費用にはなりません。

 

アメリカのコミュニティカレッジの中でも、教材費が高額になることがあるのは、テキストだけでなくコンピューターのソフトなども必要になる場合です。コースによっては画材などの特殊な教材を購入する必要もあり、教材はさらに高額になることがあります。

 

アメリカのコミュニティカレッジで勉強するために必要になる教材費は、平均すると1年あたり1,000ドルから1,500ドル程度です。これを日本円に換算すると、110,000円から165,000円程度の費用になります。教材費だけで100,000円を超えることも多いので、あらかじめ予算を多めに用意しておく必要があります。

支払いが必要になる保険料:13~22万円/年

アメリカのコミュニティカレッジに留学する時には、保険料の支払いも必要になります。アメリカのカレッジでは在籍している全ての学生に医療保険に加入することを義務づけているために、保険料を支払うための費用もあらかじめ準備しておく必要があります。

 

コミュニティカレッジで医療保険料を支払わなければいけない場合、1年間あたりどれくらいの費用が必要になるかは、入学するコミュニティカレッジによっても違いがあります。保険に加入する場合には、コミュニティカレッジで推奨している医療保険に加入しなければいけないことも多く、そのコミュニティカレッジがどこの医療保険を推奨しているかによっても、必要になる費用は違ってきます。

 

保険費が安めのコミュニティカレッジならば、1年間あたり1,200ドル程度の出費でおさえられる場合もあります。日本円に換算すると、132,000円程度の料金です。アメリカのコミュニティカレッジの中には、毎年高額の医療保険料の支払いが必要になる学校もあり、1年間あたりの保険料が2,000ドル程度になる場合もあります。日本円にすると220,000円程度になります。

学生寮:55~110万円/年

アメリカのコミュニティカレッジで勉強するためには、現地に滞在するための費用も必要になります。現地に滞在するための費用の代表的なものが、住居のための費用です。どのような住宅で生活しながらコミュニティカレッジに通うかによっても、毎月支払わなければいけない住宅費は大きく変わります。

 

アメリカにあるコミュニティカレッジの中でも、比較的安い住居費で勉強ができるのは、コミュニティカレッジに学生が利用できる寮が設置されている場合です。アメリカのコミュニティカレッジの中には、キャンパス内に学生寮が設置されている学校もあります。通学のための時間がかからないのも、コミュニティカレッジの学生寮を利用するメリットです。

 

学生寮を利用する場合には、住居費と食費を合計して、1年間あたり5,000ドル程度の費用で済むことがあります。学生寮の利用料が高くても、1年間あたり10,000ドル以下の費用で済む場合が多いです。これを日本円で換算すると、550,000円から1,100,000円程度の費用になります。滞在費にお金をかけたくない場合には、学生寮があるコミュニティカレッジを選んだ方がおすすめです。

ホームステイおよびシェアハウス:77~198万円/年

アメリカ留学で必要になる滞在費が高くなることが多いのは、留学先のコミュニティカレッジに学生寮がない場合です。実際にアメリカにあるコミュニティカレッジの中には、学生のための寮を用意していない学校もあります。

 

これは、コミュニティカレッジがもともと、アメリカの地域住民のために作られた教育施設であることと、大きく関係しています。地域に住宅を持っている人が自宅から通える施設として、全米の各地にコミュニティカレッジが設置されているので、学生寮がないコミュニティカレッジの方がむしろ一般的です。

 

こうしたタイプのコミュニティカレッジに留学したい場合には、自分でアパートを借りてそこから通学するか、コミュニティカレッジの近くに住んでいる人の家にホームステイをしながら通学することになります。

 

ホームステイをしながら通学する場合にも、滞在費が必要になります。アメリカでホームステイするために必要な費用は年々高くなっていて、1年間あたり12,000ドルから18,000ドル程度の費用が必要です。アパートを借りて生活する場合には、食費も含めて1年間あたり少なくとも7,000ドルから10,000ドル程度の費用が必要になります。

生活費として必要な費用:20万円/年

アメリカのコミュニティカレッジで学生生活を送るためには、毎月の生活費も必要になります。住居費や食費以外で、支払い額が高額になることが多いのは、携帯電話の使用料です。

 

アメリカで携帯電話を使用するために必要になる料金は、平均すると1月あたり50ドル程度です。1年分だと600ドル程度になります。日本円に換算すると、66,000円程度の料金です。携帯電話料金を節約したい場合には、電話を掛ける回数をできるだけ少なくしたり、1回あたりの通話時間を短くする方法が効果的です。

 

留学生が自由に使用できるおこづかいも、アメリカのコミュニティカレッジで勉強するためには必要になり、自分で欲しいものを購入する時だけではなく、コミュニティカレッジのクラスメイトと交際する時にも、出費が必要になる場合があります。1か月あたり100ドル程度の自由に使用できるお金があった方が、コミュニティカレッジでの学生生活も送りやすくなります。

日本からの飛行機にかかる費用:7~9万円

アメリカのコミュニティカレッジで勉強するためには、現地に移動するための交通費も必要になります。必ず出費が必要になるのは、コミュニティカレッジに入学する時に、アメリカに移動するための交通費と、コミュニティカレッジを卒業した時に、日本に帰国するための交通費です。

 

アメリカと日本の間を移動するために、ほとんどの学生が使用しているの航空機の搭乗費用は、利用する航空会社や路線によってもそれぞれ違いがあります。アメリカのコミュニティカレッジの中でも、移動のための航空券代が少なめで済むのは、西海岸の州にあるコミュニティカレッジです。

 

カリフォルニア州やワシントン州にあるコミュニティカレッジは日本人の留学生にも非常に人気があります。ロサンゼルスから日本までの移動に必要になる航空券の価格は、正規の料金で片道あたり70,000円から80,000円程度です。格安の航空チケットならば、50,000円以下の料金で購入できる場合もあります。ニューヨークやボストンにあるコミュニティカレッジに入学した場合には、片道あたりの航空券代は80,000円から90,000円程度になります。

まとめ

アメリカのコミュニティカレッジで勉強するために必要となる費用について紹介してきました。アメリカのコミュティカレッジで勉強するためには、出願費から卒業の際の帰国費用まで、さまざまな費用が必要になります。留学前に必要なお金をしっかりと準備しておくことで、現地での学生生活が送りやすくなります。

酒井大輔

大学時代にアメリカ/カナダをバスで横断。ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトル、ワシントン、ニューヨークなど様々な都市を3か月かけて巡りました。カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の付属語学学校に通った後、MBAに進学。家族と2年間サンディエゴで暮らしました。

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