
卒業後に働ける期間・条件・申請方法
最終更新日:2026年10月
Q. OPTとは?
学生ビザ(F-1)で大学やコミュニティカレッジを卒業した留学生が、専攻に関係する仕事でアメリカで働ける制度です。期間は学位ごとに最長12ヶ月、理系(STEM)の学位ならさらに24ヶ月延長できます。ビザではなく「就労許可」なので、学校の担当者(DSO)の推薦を受けて移民局(USCIS)に申請します。語学学校の英語コースだけでは取得できません。
「アメリカの大学を出たあと、現地で働いてみたい」という留学生が最初に知っておきたいのがOPTです。この記事では、OPTの仕組み、在学中に働けるCPTとの違い、STEM延長、申請の流れと費用、OPT後にアメリカで働き続ける方法、2026年10月時点の最新の動きまでまとめました。
OPTとは|アメリカ留学後に働ける就労許可
OPTは「Optional Practical Training」の略で、学んだことを実際の仕事で生かすための実習期間という位置づけです。学生ビザ(F-1)の留学生は原則としてキャンパスの外で働けませんが、OPTの許可(就労許可証=EAD)を受けると、専攻分野に関係する仕事に就けます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | F-1ビザで、大学・大学院・コミュニティカレッジなど学位課程に在籍している(いた)留学生 |
| 働ける期間 | 学位レベルごとに最長12ヶ月(STEM学位は+24ヶ月の延長あり) |
| 仕事の条件 | 専攻分野に関係する仕事。有給・無給、インターンも対象 |
| 申請先 | 学校のDSO(留学生担当者)の推薦 → 移民局(USCIS)にI-765を提出 |
| 申請費用 | I-765の申請料 US$470(オンライン)/US$520(郵送) |
| 取得できない人 | 語学学校の英語コース(ESL)だけに在籍している人、M-1ビザの人 |
OPTは学位レベルごとに使えるので、たとえばコミュニティカレッジで準学士号を取って12ヶ月、そのあと4年制大学で学士号を取ってさらに12ヶ月、という使い方もできます(同じレベルの学位では1回のみ)。
OPTの流れ|在学中から卒業後までのタイムライン
CPT・Pre OPT・Post OPTの違い
アメリカで留学生が学位課程の一環として働く方法は、大きく3つあります。
| 制度 | 時期 | 働き方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| CPT Curricular Practical Training | 在学中 | 授業(必修・単位)の一部としてのインターンなど | 原則1学年度の在学後から。フルタイムのCPTを合計12ヶ月以上使うとOPTが使えなくなる |
| Pre OPT Pre-completion OPT | 在学中 | 学期中は週20時間まで、長期休暇中はフルタイム | 使った期間はOPTの12ヶ月から差し引かれる |
| Post OPT Post-completion OPT | 卒業後 | フルタイムで就労 | もっとも一般的な使い方。失業期間の上限がある |
多くの留学生は、在学中はCPTやキャンパス内のアルバイトで経験を積み、OPTは卒業後にまとめて12ヶ月使います。
STEM OPT|理系の学位なら最長3年間
STEM(Science・Technology・Engineering・Mathematics)に分類される学位を取得した場合、通常のOPTに加えて24ヶ月の延長(STEM OPT)を申請できます。合計で最長36ヶ月、アメリカで働けることになります。
- 対象の専攻は、国土安全保障省(DHS)の「STEM指定学位リスト」で決まっています。コンピューターサイエンス、エンジニアリング、数学、データサイエンス、一部のビジネス分析系なども含まれます
- 雇用主がE-Verify(雇用資格の電子確認制度)に登録していることが条件です
- 雇用主と一緒に研修計画(Form I-983)を作成します

OPTの申請方法と費用
OPTの申請は、学校と移民局(USCIS)の2段階で進みます。
- 学校のDSOに推薦を依頼する:在籍校の留学生担当者(DSO)がSEVISにOPTの推薦を入力し、OPTの推薦が書かれた新しいI-20が発行されます。
- USCISにI-765を提出する:I-20の発行日から30日以内に、就労許可の申請書(Form I-765)を提出します。申請できるのは、プログラム修了日の90日前から修了後60日以内です。
- 就労許可証(EAD)を受け取る:審査を経てEADカードが届きます。EADに書かれた開始日から働けます。
| 費用 | 金額 |
|---|---|
| I-765 申請料 | US$470(オンライン)/US$520(郵送) |
| プレミアムプロセッシング(任意) | 追加料金で審査を早められる制度があります |
※ 申請料は2026年10月時点の目安です。手数料や必要書類は変わることがあるため、申請前に必ずUSCISの公式サイトと在籍校のDSOで最新情報をご確認ください。
OPT中の注意点|失業期間の上限
OPTは「働いていること」が前提の制度です。規則では、通常のOPT期間中に仕事をしていない日数(失業期間)の合計は90日まで、STEM延長をした場合は延長期間と合わせて150日までとされています。
- 仕事が決まったら、勤務先の情報をSEVISに報告します(学校の案内に従って期限内に)
- 専攻と関係のない仕事は、OPTの就労としては認められません
- 2026年に入り、失業期間の上限が短くなったとする情報も一部で出ていますが、公式な根拠は確認できていません。最新の扱いは必ずDSOに確認してください
2026年10月時点の最新の動き:OPTに関する手数料の新設案
2026年10月8日、国土安全保障省(DHS)の移民・関税執行局(ICE)が、学校がOPTを推薦するたびに手数料を支払う制度の案(規則案)を官報で公表しました。案では、最初のOPTで1件あたりUS$70,000、2回目以降でUS$30,000とされ、学校はこの費用を学生や雇用主に負担させることもできるとしています。
これはまだ提案の段階で、意見募集は2026年11月9日まで、実施の時期や最終的な内容は決まっていません。OPTの利用を前提に留学を計画している方は、今後の動きと、出願先の学校の対応を確認しながら進めましょう。
OPTで就職するには|仕事探しのポイント

- 在学中から準備する:学校のキャリアセンター、キャンパス内の就職フェア、インターン(CPT)での経験がOPTの仕事探しに直結します
- 専攻と仕事のつながりを説明できるように:OPTの仕事は専攻との関連が条件です。履歴書と面接で、学んだことが仕事にどう生きるかを伝えましょう
- 日系企業や日本語を生かせる仕事も:日米の企業で、日本語と英語の両方を使う仕事を探す留学生もいます
- STEMかどうかで計画が変わる:最長36ヶ月働けるSTEMの学位は、アメリカでの就職を考える人に人気です
OPT終了後もアメリカで働くには
OPTの期間が終わったあともアメリカで働き続けるには、別の在留資格に切り替える必要があります。代表的なのは、専門職向けの就労ビザH-1Bです。H-1Bは毎年の申請数が多く抽選になるため、OPT期間中に雇用主に申請してもらい、STEM OPTの期間を使って複数回挑戦する人もいます。H-1Bの申請中にOPTの期限が切れる場合、一定の条件で在留と就労が延長される「キャップギャップ(Cap-Gap)」という仕組みもあります。
就労ビザの条件や制度は変わることがあります。具体的な手続きは、雇用主や移民法の専門家(弁護士)にご相談ください。
OPTを使える学校|留学の選び方
OPTは、学生ビザ(F-1)で学位課程に在籍した人が使える制度です。語学学校だけの留学では使えないため、アメリカで働く経験を積みたい場合は、次のようなルートを検討しましょう。
| ルート | 期間の目安 | OPT |
|---|---|---|
| コミュニティカレッジ(準学士号) | 2年 | 卒業後に最長12ヶ月 |
| コミュニティカレッジ → 4年制大学に編入 | 2年+2年 | 準学士・学士それぞれで最長12ヶ月 |
| 4年制大学(学士号) | 4年 | 最長12ヶ月(STEMは+24ヶ月) |
| 大学院(修士号) | 1〜2年 | 最長12ヶ月(STEMは+24ヶ月) |
| 語学学校のみ | — | 対象外 |
英語力に不安がある場合は、語学学校で英語を学んでからカレッジや大学に進む方法もあります。ラララアメリカでは、OPTを見すえた学校選びや、カレッジ・大学への出願の進め方をご相談いただけます。
OPTについてよくある質問
Q. OPTはビザですか?
A. いいえ。OPTはビザではなく、学生ビザ(F-1)の身分のまま働ける「就労許可」です。許可されると就労許可証(EADカード)が発行されます。
Q. 語学学校に通っていてもOPTは取れますか?
A. 取れません。語学学校の英語コース(ESL)だけに在籍している場合は、OPTの対象外です。大学やコミュニティカレッジなどの学位課程に在籍する必要があります。
Q. OPTは何年働けますか?
A. 学位レベルごとに最長12ヶ月です。STEM(理系)の学位なら、さらに24ヶ月延長でき、合計で最長36ヶ月働けます。
Q. OPTの申請はいつからできますか?
A. プログラム修了日の90日前から、修了後60日以内に申請できます。学校のDSOからOPTの推薦が入ったI-20を受け取り、その発行日から30日以内にUSCISへ申請します。
Q. OPTで無給のインターンはできますか?
A. 専攻に関係する仕事であれば、無給のインターンやボランティアもOPTの就労として扱われる場合があります。条件があるため、事前にDSOに確認しましょう。
Q. OPTの申請費用はいくらですか?
A. 2026年10月時点で、I-765の申請料はオンラインUS$470、郵送US$520が目安です。最新の金額はUSCISの公式サイトでご確認ください。
まとめ
OPTは、アメリカの大学やカレッジで学んだ留学生が、卒業後に最長12ヶ月(STEMなら最長36ヶ月)、専攻を生かして働ける制度です。語学学校だけでは使えないため、アメリカで働く経験を積みたい方は、コミュニティカレッジや大学への進学を前提に留学を計画しましょう。制度は見直しの動きもあるため、最新の情報は在籍校のDSOとUSCISで確認してください。



