
大学院に留学する
最終更新日:2026年10月
Q. アメリカの大学院に留学するには?
アメリカの大学院には一斉の入学試験がなく、大学の成績・英語のスコア・エッセイ・推薦状などの書類で合否が決まります。修士課程は1〜2年が中心で、英語の目安はTOEFL iBT 80前後(新スコアで4〜4.5)またはIELTS 6.5。授業料は州立で年$30,000〜45,000ほど、私立の修士は修了までに$60,000以上が目安です。秋入学なら、前年の12月〜3月に出願します。
アメリカは世界でもっとも多くの留学生を受け入れている国で、日本からも2024/25年度に13,814人が留学し、そのうち2,744人が大学院生でした(IIE「Open Doors 2025」)。専門性を高めたい大学生、キャリアアップや転職を考える社会人にとって、アメリカの大学院は有力な選択肢です。この記事では、日本の大学院との違い、学位の種類、入学条件、費用、出願スケジュール、卒業後の就職までを、実際の大学の公式データをもとに解説します。
目次
アメリカの大学院とは|日本との違い
- 入学試験がなく、書類で合否が決まる大学の成績(GPA)、英語のスコア、エッセイ(志望動機)、推薦状、履歴書などを総合的に見て選考します。専攻によってはGREやGMATのスコアも求められます
- 修士は1〜2年で、授業が中心日本の修士課程のように研究室に所属して論文を書くスタイルだけでなく、授業の単位を取って修了する「コースワーク型」の修士が多いのが特徴です
- 社会人経験を評価してくれる特にMBAでは、数年の職務経験がある人が多く学んでいます。仕事の経験はエッセイや面接で強みになります
- 卒業後に現地で働ける制度がある卒業後、OPTという制度で最長12ヶ月(理系のSTEM専攻は最長36ヶ月)アメリカで働けます
学位の種類と期間
アメリカの大学院の学位は、大きく次の4つに分かれます。
文系のMA、理系のMSなど。授業中心のコースワーク型と、論文を書く研究型があります
経営・マーケティング・財務などを体系的に学ぶ。1年で修了するプログラムもあります
法律(JD)、公衆衛生(MPH)、ソーシャルワーク(MSW)など、職業に直結する学位
研究者を目指す課程。TA・RAとして働き、授業料免除と給与を受ける学生が多い
※博士課程の修了までの期間は、全米の中央値で入学から5.7年です(NSF「Survey of Earned Doctorates 2024」)。
入学条件|成績・英語・GRE/GMAT

出願に必要なものは大学・専攻で違いますが、一般的には次のとおりです。
- 学士号と大学の成績(GPA)4年制大学の卒業(見込み)が必要です。GPAは3.0以上を目安にしている大学が多く、日本の大学の成績を4.0満点に換算して出します
- 英語のスコアTOEFL iBTは80前後、IELTSは6.5前後が目安です。TOEFLは2026年1月21日以降の試験から1〜6のスコアに変わり、大学の基準も「4.5」のように示されるようになっています
- GRE・GMAT理系や一部の文系はGRE、MBAはGMATが求められることがあります。最近は、GPAが一定以上なら不要とする大学も増えています
- エッセイ・推薦状・履歴書志望動機や将来の目標を書くエッセイ(SOP)、大学の先生や職場の上司からの推薦状が2〜3通、英文の履歴書が一般的です
ラララが出願をサポートしている大学院の英語の条件(例)
| 大学 | TOEFL iBT | IELTS |
|---|---|---|
| マリー州立大学(MBAなど) | 71 | 6.0 |
| アリゾナ州立大学 | 80(新スコア4) | 6.5 |
| イリノイ工科大学 | 80(新スコア4.5) | 6.5 |
| ペース大学(ビジネススクール) | 80 | 6.5 |
| オレゴン大学 | 88(新スコア4.5) | 7.0 |
※各大学の公式サイトの大学院の最低基準(2026年10月確認)。専攻によってはさらに高いスコアが必要です。
GRE・GMATについては、イリノイ工科大学のMBAは不要、ペース大学のMBAとマリー州立大学のMBAは大学のGPAが3.0以上なら不要です。アリゾナ州立大学のフルタイムMBAは原則必要ですが、経歴によって免除されることがあります。
費用|授業料と生活費
大学院の費用は、授業料と生活費(家賃・食費など)が中心です。授業料は「1単位いくら」で決まる大学が多く、修了までに必要な単位数で総額が変わります。ラララが出願をサポートしている大学院の、2026-27年度の授業料は次のとおりです。
大学院の授業料は1学期$10,863(年3学期)。大学が示す留学生の年間費用は、住居・食費などを含めて$58,293です
留学生の大学院の基本授業料(Tempeキャンパスなど)。フルタイムMBA(21ヶ月)は修了までに最低$130,000が目安です
ケンタッキー州。大学が示す留学生の修士の年間見込み費用は、住居・食費を含めて$21,600と、費用を抑えやすい大学です
シカゴ。コンピュータサイエンスの修士(32単位)なら、授業料の合計は約979万円です
ニューヨーク。MBA(39単位・12〜24ヶ月)なら、授業料の合計は約1,008万円です(2026-27年度の暫定料金)
※授業料は各大学の公式サイトの2026-27年度の金額です。総額は単位数をもとにした計算例で、ほかに諸費用・保険・教材費がかかります。円は毎日の為替レートで自動計算しています。
生活費の目安
オレゴン大学が示す大学院生の年間の生活費は、住居・食費$17,262、教材$1,434、交通$1,500、その他$2,673で、合計で約$22,900です。ニューヨークやシカゴなどの大都市では、家賃がさらに高くなります。修士を2年で修了する場合、州立大学でも生活費を含めて約1,854万円(オレゴン大学の年間費用×2年)が一つの目安です。
学部の費用との比較はアメリカの大学の学費で詳しく解説しています。
奨学金とTA・RA
アメリカの大学院では、費用を抑える方法がいくつかあります。
授業の補助や研究の手伝いをする代わりに、授業料が免除され給与も出る制度。博士課程では多くの学生が利用し、修士で採用されることもあります
成績や経歴をもとに授業料の一部を減額する奨学金。アリゾナ州立大学のフルタイムMBAでは、95%以上の学生が奨学金を受けています
日本学生支援機構(JASSO)の海外留学支援制度や、民間財団の給付型奨学金があります。大学院の出願より前に締め切るものもあるので、早めに調べましょう
英語力が足りない場合
出願時に英語のスコアが届かない場合でも、次のような方法があります。
- 大学付属の英語コースで準備する大学付属の語学学校で英語を学び、修了すると大学院の英語条件を満たしたとみなす大学があります
- 条件付き入学(パスウェイ)を使う英語や基礎科目の準備コースから、一定の成績で大学院に進学できるプログラムがあります
- 語学学校でスコアを上げてから出願するTOEFL・IELTS対策のコースで数ヶ月準備してから出願する方法です。TOEFLが学べる語学学校も参考にしてください
出願スケジュール
秋(8〜9月)入学の場合、入学の1年半〜2年前から準備を始めるのが理想です。出願の締め切りは多くの大学で12月〜3月で、合否は4月までに出ることが多くなっています。
入学の18〜24ヶ月前:情報収集と英語の準備
専攻と大学を調べ、TOEFL・IELTS、必要ならGRE・GMATの勉強を始めます。奨学金の情報もこの時期に集めます。
12〜15ヶ月前:試験を受け、出願校を決める
スコアをそろえ、出願する大学を5〜8校ほどに絞ります。推薦状を依頼し、エッセイを書き始めます。
9〜12ヶ月前(前年の秋〜冬):出願
多くの大学は12月〜3月が締め切りです。MBAは秋から複数回の締め切り(ラウンド)があります。
5〜8ヶ月前(春):合否と入学先の決定
合格した大学から入学先を決め、入学金を支払います。大学からビザ申請に必要な書類(I-20)が届きます。
1〜4ヶ月前:ビザと渡航の準備
学生ビザ(F-1)を申請し、住まいと航空券を手配します。
ビザについてはアメリカの学生ビザ(F-1)で詳しく解説しています。
卒業後の就職とOPT
学生ビザで大学院を修了すると、OPT(Optional Practical Training)という制度で、専攻に関係する仕事に就いてアメリカで働けます。期間は原則12ヶ月で、理系のSTEM専攻なら、さらに24ヶ月延長できます(合計で最長36ヶ月)。在学中は、大学の中で週20時間まで働くこともできます。
OPTの条件や手続きはアメリカ留学のOPTで解説しています。
※ビザや就労の条件は変わることがあります。最新の情報は大学の留学生オフィスやアメリカ政府の公式情報で確認してください。
社会人の大学院留学
アメリカの大学院は、社会人経験を評価する文化があります。特にMBAでは、職務経験のある学生が中心です。社会人の大学院留学は、主に次のパターンがあります。
修了後に元の会社に戻るパターン。会社の留学制度や休職制度を確認しましょう
キャリアチェンジや、OPTを使ったアメリカでの就職を目指すパターン
仕事から離れる期間を短くしたい人に。イリノイ工科大学のMBAは12〜15ヶ月で修了できます
大学院以外の選択肢も含めて比べたい方は、アメリカへの社会人留学の5つのタイプもご覧ください。
ラララが出願をサポートしている大学院
ラララアメリカでは、次の大学の大学院について、出願書類の準備から入学許可、ビザ書類、渡航準備まで無料でサポートしています。
このほかの大学院も、志望校が決まっていればご相談ください。
よくある質問
Q. アメリカの大学院に入試はありますか?
A. 日本のような一斉の筆記試験はありません。大学の成績、英語のスコア、エッセイ、推薦状などの書類で合否が決まります。専攻によってはGREやGMATのスコアや面接が求められます。
Q. アメリカの大学院留学にはいくらかかりますか?
A. 授業料は州立で年$30,000〜45,000ほど、私立は1単位$1,600〜1,900ほどが目安です。生活費を含めると、州立大学で修士を2年で修了する場合、約1,854万円が一つの目安です。
Q. 英語力はどれくらい必要ですか?
A. TOEFL iBTで80前後(2026年からの新スコアで4〜4.5)、IELTSで6.5前後が目安です。大学や専攻によって、TOEFL 71・IELTS 6.0から、TOEFL 88・IELTS 7.0まで幅があります。
Q. GREやGMATは必ず必要ですか?
A. 必須ではない大学が増えています。たとえば、イリノイ工科大学のMBAは不要、ペース大学とマリー州立大学のMBAは大学のGPAが3.0以上なら不要です。理系の研究型の修士や、上位校のMBAでは求められることが多いです。
Q. 修士は何年で修了できますか?
A. 1〜2年が中心です。MBAは12ヶ月〜2年、博士課程は5〜7年ほどかかります。
Q. 社会人でもアメリカの大学院に入れますか?
A. 入れます。アメリカの大学院は職務経験を評価する文化があり、特にMBAでは社会人経験のある学生が中心です。1年で修了できるプログラムもあります。
Q. 卒業後にアメリカで働けますか?
A. 学生ビザで修了すると、OPTという制度で原則12ヶ月、STEM専攻なら最長36ヶ月、専攻に関係する仕事に就けます。その後も働く場合は、就労ビザへの切り替えが必要です。
まとめ
アメリカの大学院は、書類で合否が決まり、修士なら1〜2年で修了できるのが特徴です。
- 出願には大学の成績、英語のスコア(TOEFL 80・IELTS 6.5前後)、エッセイ、推薦状が必要
- 授業料は州立で年$30,000〜45,000ほど。私立の修士は修了までに$60,000以上が目安
- TA・RAや奨学金で費用を抑える方法もある
- 秋入学なら、前年の12月〜3月に出願。準備は1年半〜2年前から
- 修了後はOPTで最長12ヶ月(STEMは36ヶ月)アメリカで働ける
ラララアメリカでは、大学院選びから出願書類、ビザ、渡航準備まで無料でサポートしています。費用の内訳はすべてお見せしますので、他社のお見積りとの比較相談も歓迎です。「英語のスコアがまだ足りない」「社会人で何から始めればいいかわからない」といった段階からでも、お気軽にご相談ください。



